ChatGPTをただ使うだけの時代から、今は「自分専用のアシスタントを作る」時代に入りつつあります。
プログラミング初心者でも、テンプレートコードを活用すれば、自分専用のAIアシスタントを動かすことができます。
この記事では、PythonとChatGPT APIを組み合わせて、あなた専用の会話アシスタントを作る方法を解説します。
ChatGPT APIの仕組みをやさしく理解する
通常のChatGPTは、ブラウザからアクセスして質問するとAIが答えてくれます。
ChatGPT APIを使うと、このやり取りをプログラムの中で実現できます。
API(Application Programming Interface)とは、機械同士の会話窓口のようなもの。
PythonからChatGPTに「これを考えて」と依頼し、その答えを受け取って処理できます。
これにより、定型作業や独自アプリケーションの自動化が可能になります。
OpenAIアカウント&APIキー作成(新仕様対応版)
アカウント作成
- OpenAIの公式サイトにアクセス。
- Googleアカウントやメールアドレスで新規登録。
APIキーの発行
- ログイン後、画面右上のギアのアイコン「Settings」を選択。
- 左側のAPI keysをクリック
- 「Create new secret key」をクリックしてAPIキーを発行。
- 表示されたAPIキー(sk-proj-〜形式)を安全に保管(絶対に他人に見せない)
課金登録($5からチャージ必要)
- OpenAI APIの利用には、事前チャージ式のクレジット残高が必要です。
- 最低$5(約750円)からチャージ可能。
- 実際の利用は1回あたり約0.05〜0.1円程度と超微少。
- チャージした分は無駄にならず、使った分だけ消費されます。
クレジットカードの準備も忘れずに
API利用の際はクレジットカード登録が必要です。
もしこれから新しく作成したい方は、以下のようなカード作成も参考になります。
※カード作成・利用はご自身の責任でご判断ください。
なぜ先払いチャージが必要?
- 不正利用防止とサーバーリソース管理のため
- 無料クレジットは現在はほとんど付与されなくなっています
- 逆に言えば、安心してコントロールしやすい課金モデルです
Google Colab環境準備(復習+発展)
Google Colabを利用すれば、インストール不要・環境構築不要で簡単にAPI利用のコードを動かせます。
Colab新規ノートブック作成
- Google Colabを開く。
- 「ファイル」→「ノートブックを新規作成」。
openaiライブラリ最新版インストール
!pip install openai
APIキーの安全な読み込み
簡易的にはコード内に直接書いても動きます(※本番では環境変数管理が安全です)。
import openai
client = openai.OpenAI(api_key="sk-proj-ここに自分のAPIキー")
最新SDK対応のテンプレートコード提供
最新のOpenAI SDK v1.x系に対応した正しいコードはこちらです。
import openai
client = openai.OpenAI(
api_key="sk-proj-ここに自分のAPIキー"
)
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-3.5-turbo",
messages=[
{"role": "system", "content": "あなたは親切なアシスタントです。"},
{"role": "user", "content": "こんにちは!調子はどう?"}
]
)
print(response.choices[0].message.content)
実行すれば、ChatGPTの返答がColab上に表示されます。これで、まずはAPIが正しく動作する確認ができます。
出力結果は下記のようになります。

ユーザー入力対応&実用アシスタント化
固定の質問だけでなく、実行時に任意の入力を受け取る形式にしてみます。
user_input = input("AIに質問してみよう: ")
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-3.5-turbo",
messages=[
{"role": "system", "content": "あなたは親切なアシスタントです。"},
{"role": "user", "content": user_input}
]
)
print(response.choices[0].message.content)
これで自分の好きな質問をリアルタイムで送信できます。
出力結果は下記のようになります。

エラー完全対策Q&A
SDKエラー(APIRemovedInV1)
- 旧コード (
ChatCompletion.create()
) は新SDKでは廃止 - 必ず
client.chat.completions.create()
を使う
認証エラー(APIキー関連)
- sk-proj- 形式の新キーを利用しているか確認
- 入力ミス、前後の空白、貼り付けミスに注意
Quota不足エラー(insufficient_quota)
- クレジット残高が不足していないか確認
- $5課金後は通常は解消
課金不足・支払い情報登録の注意点
- クレカ登録完了しているか?
- チャージ方式を理解していれば安心
発展編:どこまでできる?実践応用例
- 会話履歴をCSVやGoogleスプレッドシートに保存
- 毎日の日報・議事録・学習ログを自動生成
- SlackやLINE通知に組み込む
- 習慣記録や家計管理支援アプリ化
- ChatGPTで自分専用の学習コーチ作成
迷子にならず安全に始めよう
ChatGPT APIは「課金が怖そう…」「エラーが難しそう…」という最初の壁さえ超えれば、実は非常に手軽で自由度の高い技術です。5ドルのチャージだけで、何千回分も実験が可能です。テンプレートコードを活用すれば、初心者でもすぐに自分専用のAIアシスタントが作れる世界が広がります。
次回は「会話履歴を自動保存して、自分だけの成長ノートにする」編を予定しています。お楽しみに!
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